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九州のオバちゃん直伝!『ゆず胡椒』の作り方(その1)

いよいよ本格的に寒くなってきましたね。寄せ鍋とかモツ鍋とか?鍋料理が恋しくなる季節。

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九州が誇る鍋料理の最強薬味のひとつ、柚子胡椒!つい10年ほど前までは、九州以外の土地でコレ探すのにヒト苦労だったのに、今やその知名度は全国区になりつつあるのでは?

発祥の地については諸説ありますが、まぁおそらくは大分県の日田市あたりではないか?と。2002年のFIFAワールドカップで、カメルーン代表が宿泊してた中津江村周辺はユズの名産地ですし。

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で、そんな柚子胡椒なんですが…ネットで『柚子胡椒 作り方』なんて検索すると、意外と簡単に手作りできそうな感じ?

それに、わが街・福岡では、ついヒト昔前までは、自分のお家で作る“自家製”の柚子胡椒も当たり前だったとか。福岡の(というか九州の)おばあさんの中には、「昔は自分で作っていたよ」とか「作り方ぐらいは知ってるよ」という人も多いみたい。

これからお鍋のベストシーズンを迎えるにあたって、今年はひとつ、自家製の柚子胡椒を使ってみようじゃないか!平成最後の冬を、手作り柚子胡椒でさらに温かく迎えようではないか!?と思い立ったのが先月(10月)ごろのこと。

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ネットの、それこそ「クックなんちゃら」とかのサイトで検索すれば、一発で懇切丁寧なレシピ&ノウハウがヒットしたりもする時代ですが。おいおい、ここは九州・福岡だぜ!?少し探せば、自称・手作り柚子胡椒の名人なんて、そこらじゅうに居たりするんじゃない?

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ということで、よくランチを食べに行く、『おふくろの味』をウリにしているお店へ。看板どおり、おふくろさん的オバちゃん(いちおう敬意を払って“オバちゃん”と書いてますが、実際はおそらく60歳ぐらい?)が切り盛りしているお店です。たしかここの柚子胡椒って、自家製でしたよね!?

オバちゃん「そうよー、もう40年ぐらいは自分で作りよーばい。」

40年間も!おお、さっそく適任発見!!で、申し訳ないのですが、常連のよしみで、お母さん流の『柚子胡椒の作り方』、ご教授願えませんでしょうか?もちろん、料理屋さんの企業秘密的な部分は伏せておいてもらってかまいませんので…

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オバちゃん「はぁ!?バカねアンタ!!遅すぎるわね、今ごろから柚子胡椒なんてムリくさっ!!」

…くどいようですが、これを企画したのは10月ごろのこと。ネットなので下調べした際には、たしかに時期的には遅い目ではあるものの、それでもまだ充分に間に合うようなタイミングっぽかったんですけど。しかも、けっこうな勢いで怒られるって…おふくろさんよ。。。

夏ごろから仕込みを開始

※ここからの“自家製柚子胡椒レシピ&手順”は、すべて博多のオバちゃんの個人的オリジナルなもので、ネット等に記載されているものとは異なる点が多いです。「ほぉ、本場ではそういう風に作る人もいるんだね」などと、やんわり参考にしていただければ幸いです。

 

― のっけからいきなり激怒され、「考えの甘かっ!」などと指摘され、すでに心折れ気味の私。しっ、失礼しました。。。でも、遅いって?柚子胡椒って9月から10月ごろに作り始めるものではないのですか??

 

オバちゃん曰く、

柚子胡椒は夏のお盆の頃に仕込みを始める

ものなのだそうな。九州に青唐辛子が出回るのがだいたい夏ごろ。出荷され始めの青唐辛子は『皮が柔らかくて舌触りがよい』ので、それを使わなければいけないということ。

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ちなみに、いちおう念のため。柚子胡椒作りにコショウは使いません!使うのは唐辛子です!!

ネットには『唐辛子のことを“コショウ”と呼ぶのは九州の方言』なんて書かれていることが多いですね。私はあんまり聞いたことがないですが、年配の方にはそう呼ぶ人も多いとか。たしかにこのオバちゃんも「アオゴショウが出始めて…」なんて言ってました。

九州の有力な戦国大名、大友宗麟(大友義鎮)が、ポルトガルから持ち込まれた唐辛子を胡椒と勘違いしたから説とか、いろいろ面白い話もあるみたいですが…まあそれは一旦置いておいて。

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も一つちなみに、青唐辛子を放置しておくと、このように赤い唐辛子になります。このような赤い唐辛子を使っても柚子胡椒は作れるそうですよ。

ただし、オバちゃん曰く

赤い唐辛子は皮が固いので舌触りが悪くなる上、すり潰すのに手間が掛かってメンドくさい

のだそうです。

 

話がアチコチ飛んでしまって申し訳ないです。駆け足でオバちゃん流の自家製柚子胡椒作りの話をまとめると、

柚子胡椒作りには、(九州では)夏ごろに出回り始める新物の青唐辛子を使う。それを細かく刻み、塩漬けにして2ヶ月ほど寝かせる

のが、仕込みの第1弾なのだそうな。

 

「ウチではだいたいお盆休み頃の仕事ね。ばってん、今ごろ始めようなんて無理ばい」ということ。ううむ…なるほど。。。

用意するもの

とはいえ、せっかくなので。本格的なものは来年トライしてみることにして、予行演習というか通し稽古というか、とりあえず“プレ自家製柚子胡椒作り”を敢行すべく、作り方の手順を教えてもらうことにしました。

まずは準備するもの。

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当然、青唐辛子。100グラム入りのを購入し、皮の汚れているものなどは取り除いて、80グラム使用することに。それとお塩。この2つがまずは基本です。

 

そして、「めんどくさがらずに、コレ絶対に用意しなさいよ!」と厳しく言いつけられたのが、

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メガネとマスク、そして

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ナイロンの手袋。材料とか手順とかよりも厳しく言われました。「コショウ(唐辛子のことです)を甘く見ちゃいけん」とのこと。これらがないと、目や鼻は肌がエラいことになるそうなので、マストで用意。

そしてそして、もう一つ肝心なのが、『ユズ』。柚子なのですが…

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「黄色く色が付いたものを使え。青いのはイカンばい」って!?えーっ?マジで??

どこのサイトにも「青い柚子を使う」ってなこと書いてあるけど!?

(その2)につづく

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