映像制作のボーダーレスの秘密

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ご当地情報・西日本編
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安芸の宮島、ビックリするほど鳥居が丸見えでした。

去年の夏頃、広島県にある安芸の宮島を訪れたのですが、そのときは時間が遅すぎて、肝心の厳島神社へのお参りができずじまい。かわいい鹿たちと遊べて、それなりに楽しい時間を過ごせましたけれど。

もう一度行きたいな、できれば今度は紅葉のシーズンに…なんて、淡い夢を持っていたら。

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今年の11月アタマごろ、再び広島を訪れるチャンスが!“ぎぼむす”じゃないけれど、奇跡はわりとよく起こる!?ただし…

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お天気イマイチ。。。

紅葉もまだイマイチ

まあ、でも。天気が悪くても紅葉狩りには関係ないでしょ?雨さえ降らなきゃ大丈夫でしょ?と、意気軒昂に宮島へと渡ったのですが。

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むむ、紅葉もまだイマイチ。。。

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「わざわざせっかく遠くから来てくれたのにゴメンね~、今年はまだ急な冷え込みがないから、ちょっと遅れてるみたいで。(※注・これは11月上旬頃のお話です)」と、お土産屋さんのオバちゃんも、なんだか申し訳なさそう。

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平清盛さんも、心なしか申し訳なさそう。

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シカも伏し目がち。申し訳なさそうに正座で謝罪中…のはずはないな。たぶん眠いだけっぽい。いや、「オマエが悪いんじゃ。こんな日に来るんじゃけんの。」とか、むしろそう言いたいのか?(広島弁に憧れてますが、使いこなす自信なし。これで合ってますか?)

どうも宮島とはスイングしないのかなぁ?前回は時間切れだったし、今回は曇り空&紅葉シーズンちょこっと外れてたりして。

 

軽く沈みがちな気分を抱えながら、島を歩いて進む…と、やがて目に飛び込んできた景色は、

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おぅおぅ!?どうした!?宮島の大鳥居って、海の中にそびえ立っているんじゃないの?前回来た時はそうだったよ。海水がなくなって、鳥居の真下に人がたくさん集っているじゃないか!

大鳥居に触れます!

去年、宮島を訪れたときの大鳥居。

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テレビやネットや情報誌などで目にするのって、だいたいこんな感じでしょう。

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それが、今日に限って(!?)太もも丸出しじゃないか。肌見せコーデか?もっと近くで見たい!せっかくなんだから、あの大鳥居に直に触れてみたいですよ!!

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ついさっきまで海の中だった感たっぷりの砂浜を歩いて鳥居まで。海草がところどころにそのまま残っています。でも、そんなにジュクジュクしてません。スニーカーで普通に歩けます。

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鳥居の真下あたりまで近付くと、その大きさにまず圧倒されます。でっかいでっかい!高さはおよそ16.6メートルだそうです。木造の鳥居としては国内最大。

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木目もはっきりと見ることができます。材料はクスノキと杉。

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六本足の珍しい形状。この形の鳥居を「両部鳥居(りょうぶとりい)」というのだそうですよ。もちろん触ることもできます。

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普段、海水に浸かっている部分には貝殻などがびっちり。

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その隙間には小銭が。正直、あんまりご利益ないように思えるのですが…波にさらわれてしまうだろうし、もったいないような気も。それよりも、ちゃんと本殿のお賽銭箱に向かうべきじゃないのかな?と、ちょっと思ったりもして。

とまあ、それはさておき。驚いたのは、鳥居に掛けられている額が、海側と神社側で異なるということ。(正確には扁額-“へんがく”というそうです)

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海側には『嚴嶋神社』と書いてあります。しかし、

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陸側(神社の方向)には『伊都岐島神社』と書かれています…どちらも「いつくしま・じんじゃ」と読めなくもないですが。漢字が違うのはなんで?

いろいろと尋ねて回ってみたのですが、ピンとくる答えには辿り着けずじまい。元々この島自体は「伊都岐島(いつきしま)」と呼ばれていたそうです。それを、平清盛が篤く信仰し現在のような見事な社殿を造営した際に「嚴嶋」の漢字を当てたという話も聞けたのですが。「それも確証はありません。」ということだったので…謎は残ります。

そんなのがあったの!?『鏡の池』

大鳥居まで歩いて近付けるという、この現象。もうお分かりだと思いますが、潮の満ち引きによるものです。要は、今回私が厳島を訪れたときには「引き潮」のタイミングだった、ということ。

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だいたい12時間おきにぐらいに日本中のどの海辺でも繰り返す自然現象なのだから、別にレアなことでも何でもありません。「前に宮島に来たときも引き潮だったよ、海の上に浮かぶ大鳥居を見たかったなぁ…」と残念がる人の声も聞こえてきたりして。

厳島神社の公式ホームページで、潮の満ち引きの時間帯がチェックできますよ。宮島観光を予定されている方は、事前に一度確認してみるのもオススメです。

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鳥居のそばから見る本殿側。本来とは真逆の風景。こういうのを楽しめるのも、潮が引いている時ならではかも?

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ということで、今回は無事に参拝することができましたよ厳島神社。前回は時間が遅すぎて、この門が閉まっていたんですよね。

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朱色に塗られた柱が美しい!潮風で傷んだりしないのか?実に見事な社殿です。この廊下(回廊)に使われている床板に、釘は使用されていないそうですよ。潮が満ちてきすぎた時、海水が建物を持ち上げてしまわないようにしてあるとか。

最悪の場合は板だけが浮き上がり、水の力を逃がすように計算されているそうで…日本建築の技術力に、改めて感心してしまいます。

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ということは、普段というか潮が満ちているときは、回廊から見えるこの中庭っぽい場所にも海水が入り込んでいるということ?

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よく見たら、地面のあちこちに水たまりの跡のようなものも見えるし、柱の土台は石垣には貝殻のようなものが張り付いているし。

前回は拝殿に入れなかったので、違いに気付かなかったのですが。干潮の時には“中庭”の風景、そして満潮の時には“お堀”や“大きな池”があるように見えるんだろな。去年と同様、来るたびに「またあの景色を見逃した!もう一回来なくては!」と思わせてくれる、広島の厳島神社。奥が深いよ…

 

てな事を考えながら、家に帰って、ネットでアレコレ検索していたら!『潮が引いたときお参りすると、“鏡の池”という不思議な現象を見ることができる』なんて書いてあるじゃないか!

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あわててボツ写真をチェックし直す…おそらくコレでしょう。地面に小さな水たまり。

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その部分だけトリミングして拡大。てっきり、窪んだ部分に海水が取り残されているだけだと思っていたのですが。これ真水だそうですよ。湧き水です。四方を海に囲まれた小さな島なのに、何ヶ所かだけ、このようにコンコンと水が湧き出すポイントがある…この時にたまった水を“鏡の池”というのだそうです。

引き潮の時にしか見ることができない不思議な現象。知らなかった!もっと下調べしておけばよかったと後悔。でも、宮島に『潮の満ち引き』があることさえ知らなかったのですから仕方ない。パンパン、また来年も宮島に来れますように。できれば今度はもっと紅葉が美しいときに。そして、天気も良い日に。

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帰りの船の中から、大鳥居と拝殿と、そして背後にそびえる山、弥山(みせん)を少し。よく見れば、潮がずいぶん満ちてきていますね。短時間でこんなにも表情を変える神社って珍しいと思います。宗教的建築物として、世界でもあまり類を見ないのでは?

やっぱり、海に浮かぶ大鳥居も見応えありますなー!またお参りできるとしたら、次回は干潮と満潮、どっちがいいでしょうか?迷うなぁ…

おまけ:ちょこっとシカの写真も

またまた、シカの写真もいっぱい撮ってたんですけどね。

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わ!チューしてる!!後ろの少年の唇がイイ感じ。

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木と灯篭の間から、ひょっこり。

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これはなかなか珍しい写真じゃないの?おでん又はうどんを買いに来ている子鹿。はじめてのおつかい?なんだか不安そうに厨房を見つめています。

かわいいシカの姿や厳島神社の美しい風景の写真、他にもまだ何枚も残っているのですが、今回は文字数が足りませんので、機会があれば(というか、ネタに困って書くことが思い浮かばなかったら)そのときにまた紹介させてもらおうと思います。

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