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ご当地情報・西日本編
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神戸の酒蔵は外国人観光客に大人気でした【後編】

>【前編】はこちら<

 

『日本酒がどうやって造られるのか?』って、私たち日本人でもうまく答えられませんが、

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こうやって、等身大の人形を用いたジオラマがあれば一目瞭然。この分かりやすさも、外国のお客さんたちに喜ばれているポイントだと思います。

 

そうそう、インバウンド向けサービスとして配布されている『ゲストカード』があれば、神戸市内を中心に無料Wi-Fiの利用がOKになるということで、時おりニュースにもなったりもする、

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KOBE Free Wi-Fiですが、この白鶴資料館はもちろん、今回訪ねた酒蔵はどこも利用可能でした。

設定さえすれば日本人でも利用できますよ。灘の酒蔵めぐりは世界中の観光客に優しいのでした。

Pepperくんに聞いてみよう!

広い広い展示スペース、

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日本酒造りの器具だけでなく、

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なぜだ!?すみっこのほうに、絵本『しょうぼうじどうしゃ じぷた』の主人公仕様にカスタマイズされたジープや、

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無料貸し出しのハッピを羽織って、

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TOKIOのリーダー、城島茂さんとのコスプレ記念撮影もOKだったりして、日本酒のことを学べるだけでなく、お遊び企画もいっぱいな白鶴記念館。

お土産コーナーには、

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Pepperくんが。名前は“ハクちゃん”というそうです。

このハクちゃん、館内の説明をしてくれるだけでなく、自分にピッタリの日本酒を教えてくれるという、優れたアドバイザーでもあります。

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日本酒選びって難しいですよね。純米酒とか吟醸酒とか大吟醸とか、銘柄によって値段も香りも違うし、熱燗や冷酒のように飲み方まで様々…ハクちゃんのお知恵を拝借して、

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自分にピッタリな日本酒を選ぶもよし、お土産を選んでもらうのもよし。

アドバイスに頼らず、自分の舌で選んでみたいという方なら試飲でしょう。ちょっと年配のベテランスタッフさんに色々と説明していただきながら飲み比べ。

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スタッフさん曰く、「つい20年ほど前までは、世界中どこへ行っても日本酒なんて誰も相手にしてくれなかった。」のだそうです。

「“Ricewine(ライスワイン)”と言い換えたりして、地道に地道に売り込みを続けた結果が、やっと実を結びました!」ということ。なるほど、私たちの知らない間に、日本酒のメーカーは世界と戦っていたんですね。

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現在では、この白鶴記念館に訪れるお客さんの3割以上が外国の方々だそう…“Sake”という言葉はもう世界中に広まっていますし、海外の問屋さんなどでは“ギンジョー(吟醸)”や“ダイギンジョー(大吟醸)”という言葉が通じることも増えているそうですよ。

ちなみに…純米酒よりも、キリッとした味わいの吟醸酒や大吟醸が、海外、特に欧米の方々には好まれる傾向にあるそうですよ。

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あれこれと日本酒ウンチクを教わっているうちに、またまたドワっと団体さんが!会話に耳を傾けてみると、どうやら中国からのお客さんみたい。

神戸の酒蔵は海外からの観光客の人気スポットになっているという噂、本当だったようです。

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観光バスも入れ代わり立ち代り。本当に、つい20年ぐらい前までの魚崎浜周辺をよく知っている者からすれば、これは驚きの光景です。この辺りでこんなに多くの外国人に出会うなんて!!

『福寿』の神戸酒心館

では、ラストにもう1ヵ所、

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神戸酒心館を。今回紹介した灘の酒蔵の中では少し西側、駅でいうと阪神電鉄『石屋川』駅近くにあります。

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ここで造られているお酒は『福寿』という名前。聞いたことありませんか?

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2012年、山中伸弥さんがiPS細胞の開発でノーベル賞を受賞されたことは記憶に新しいところですが、その際、授賞式で振舞われた日本酒、

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それが福寿です。山中教授と共にニュース映像でこの青いビンが毎日のように紹介されていたので、見覚えのある方も多いのでは。2008年以来、ノーベル賞の授賞式にはこの福寿の純米吟醸が供されていたそうですよ。

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ノーベル賞の会場で振舞われる日本酒だけあって、ここも海外からのお客さんでいっぱい!以前から有名な酒蔵だったのですが、今回久しぶりに訪れてみて、その人気っぷりはさらに加速中のようでした。

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人気の秘密は、この試飲コーナー

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すみません!あまりにお客さんが多すぎて、ゆっくり写真を撮ることができませんでした。なんだかゲリラ的に盗み撮りでもしたような一枚ですが…この、ズラッと並んだ日本酒のビン。

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どんどん味見させてくれます!

しかも、お酒を注いでくださるスタッフのみなさんの知識が凄い!日本酒に関することなら知らないことはないんじゃないのか?っていうぐらい。

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しかも、銘柄や製法や味・香りなどの違いを、実際に『飲み比べ』しながら教えてくださいます。

「日本酒なんて、どれを飲んでもだいたい同じだよ。」と、私もこの神戸酒心館に来るまでは、ずっとそう思っていました。

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純米酒ってなに?吟醸との違いは??そして、聞いたことはあるけれど、なかなか口にする機会がない“原酒”についても…世界各国のお酒愛好家たちといっしょに、しかも無料で学べるなんて機会、そうはないはずです。

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高価なお酒からお手ごろ価格のものまで、

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手ぬぐいや前掛け、お猪口や徳利といった酒器などなど、純和風なアイテムもたくさん。

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屋外にも長屋ふうの売店があって、ここも外国人観光客で賑わっていました。

 

このように、見どころいっぱいな神戸酒心館なのですが、あまりにも人気がありすぎるので、週末のお昼過ぎごろはもしかしたらお客さんがいっぱいで混雑しているかも?

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遠目からの写真なので少し分りにくいのですが、レジ前は大渋滞中。なので、朝イチから酒蔵を巡るのであれば、まずはこの神戸酒心館からスタートするのがよいかも?10時にオープンするそうですよ。

おもてなし精神たっぷりの観光スポットです!

本当はもっともっと、

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菊正宗の資料館などなど、いろんな酒蔵を回ってきたんですけれども。

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ページ数の都合で割愛。残念!また別の機会にご紹介したいと思います。

 

噂に聞いていた以上に外国人のお客さんの姿がいっぱいで、本当に驚きました。どちらかというと阪神間の中では下町の、つい10年ぐらい前までは知る人ぞ知る隠れた名所という感じだったんですよね、この辺りって。

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日本酒というコンテンツが持つ魅力はもちろんですが、それを広く伝えるための努力や工夫の数々も見逃せません。

フリーWi-Fiの充実、観光バスが何台も駐車できる大きな駐車場、英語だけじゃなく世界各国の言語パンフレットの完備、

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街中いたるところに設置されている案内看板などなど、酒蔵が並ぶこの一角に、企業と行政の「おもてなし精神」が溢れているように感じました。

そして、“すべてのサービスが基本無料”というのも画期的だと思いましたね。入場・入館も無料だし、その上お酒も試飲できるという…日本の観光スポットって、何かとお金が掛かりがち。しかもアジアの相場からすればどこもかなり高いし。

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気軽に立ち寄れて、しかも、その気になれば丸一日タダで遊べて、しかも日本の文化や習慣を伝えることができるのだから、外国のお友達も案内したくなるなあと思いました。

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もちろん、日本人の私たちが訪ねても楽しい場所です。神戸の中でも大阪寄りの街ですし、関西旅行の“プラスもう一ヶ所”に、この『灘の酒蔵』探訪、いかがでしょうか?

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